NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は「若返りサプリ」として注目されていますが、安全性や副作用についての正しい理解は意外と知られていません。
特に、妊娠中・高齢者・持病のある方がNMNを摂取する場合、注意が必要です。
本記事では、最新の研究をもとにNMNの安全性・副作用の可能性・注意点を詳しく解説します。
NMNは基本的に「安全性の高い成分」
NMNはビタミンB3由来の自然な成分で、私たちの体内にも存在しています。
海外・国内の複数の臨床試験において、1日あたり250〜1200mgまでの摂取で重大な副作用は報告されていません。
- 米国FDA(食品医薬品局):GRAS(一般的に安全と認められる)に認定
- ヒト臨床試験(60日〜12週間):副作用の報告は軽微
- 高用量投与(1000mg以上)でも耐容性は高いとされている
ただし、「絶対に安全」というわけではなく、体質・体調・年齢・併用薬によってはリスクがゼロではありません。
NMNの副作用として報告されている症状
NMNの摂取によって報告される副作用は以下のようなものがあります(あくまで一部のユーザー体験です)。
- 軽い胃のムカつき・吐き気
- お腹が緩くなる(下痢気味)
- 眠れなくなる・覚醒感が強まる
- 頭痛・ほてり感
これらは特に、初めて摂取する場合や空腹時・高用量での摂取時に起きやすい傾向があります。
ほとんどの場合、数日〜1週間程度で落ち着くと言われていますが、症状が続く場合は摂取を中止し、医師に相談してください。
妊娠中・授乳中のNMN摂取について
妊婦・授乳中の方に対するヒト臨床試験はまだ存在していません。
胎児や母乳への影響に関するエビデンスが不足しているため、安全性が確認されていないのが現状です。
そのため、妊娠中・授乳中の方はNMNの摂取を自己判断ではなく、必ず医師に相談してください。
高齢者がNMNを摂取する際の注意点
高齢者はNAD⁺レベルの低下が著しいため、NMNサプリの効果が出やすいと言われています。
実際、65歳以上を対象とした臨床試験でも以下のような改善が見られました。
- 筋力・歩行能力の改善
- エネルギー代謝の向上
- 主観的な疲労感の軽減
ただし、薬の服用が多い方や内臓疾患のある方は、NMNの代謝に影響が出る可能性があります。
他のサプリや医薬品との相互作用にも注意が必要なため、医師との相談が推奨されます。
持病がある方の摂取はどうするべき?
以下のような持病がある方は、特に注意が必要です。
- 糖尿病:インスリン感受性に影響を与える可能性あり
- 肝疾患・腎疾患:代謝器官に負担をかける可能性あり
- 心疾患:NAD⁺関連物質との相互作用に注意
- がん治療中:がん細胞もNAD⁺を利用する可能性があるとの一部報告あり
これらに該当する場合は必ず医師と相談の上で摂取判断を行ってください。
安全にNMNを始めるための5つのポイント
- ① 初回は250mg程度からスタート(体への慣らし)
- ② 朝に飲む(夜は覚醒作用のリスク)
- ③ 空腹時の摂取に注意(胃が弱い人は食後がおすすめ)
- ④ 高純度・添加物フリーの製品を選ぶ
- ⑤ 体調変化を感じたらすぐ中止・相談
まとめ
NMNは比較的安全性が高い成分とされていますが、すべての人に副作用が出ないとは限りません。
特に、妊娠中・高齢者・持病を持つ方は、NMNの効果だけに注目せず、体調や医師の指導を最優先してください。
安全にNMNを取り入れることで、健康的なアンチエイジング効果を無理なく実感できるはずです。

